コラム
オザワさんぽ 第3回「就活とノスタルジー」
みなさん、おひさしぶりです。さて、これまでゆるゆると生きてきたオザワですが、昨年の12月1日を境に、わたしの生活は一変してしまいました。スーツで武装して都心まで向かう日々の真っ只中にいます。
朝早くに家を出て、夜におうちについてやっと一息つく。スピード感がここと都心ではまったく違いますね。必死に都会に慣れた顔をして歩いていますが、きっとバレてます。ああ~、「智恵子は東京に空が無いといふ」と詠んだ高村光太郎を、うちの近所に連れて来てあげたい。広い空と、おまけにブルーベリー畑もあるよ!!!
さて、今回紹介するのはオザワ家から自転車で15分ほど国分寺方面へ向かったところにある、銭湯「孫の湯」。高い煙突が目印。住宅街の中に突然現れるんです。それにしても立派な造りだと思いませんか? これ、「破風造り(はふづくり)」っていうみたいですね。今調べました。写真のように、かなり年季が入った昭和な佇まいです。
中に入るとすぐ、木の札を使う下駄箱が。男湯・女湯で分かれています。この真ん中の窓のむこうに番台さんがいるのでしょうか? ザ・銭湯って感じ!! 入ってみたかったけれど、洗面用具を持ち合わせているはずもなく……。今回はじっくり眺めるだけにしておきます。
わたしはスーパー銭湯にはよく行くのですが、こういった銭湯は初めて。暖簾くぐってすぐ脱衣所に直結しているんですね。もちろん、テレビがある休憩所やフードコートなんてなくて。それがとっても新鮮でした。
ちなみに、まわりには蕎麦屋、肉屋、八百屋……。それにしても、まったく人の気配を感じません。平日の昼間に行ったのですが、営業しているかどうかわかりませんでした。わたしひとりだけ昭和の時代にタイムスリップしたかのようです。
ちょっと怖くなって、八百屋のほうを覗いたら、奥からおばちゃん登場! ウキウキしてつい、りんごをひとつ購入。洋画とかでよく見る、皮ごと丸かじりをしたらオシャレかなあなんて思ったのですが、気恥ずかしくなりカバンの中へ。おうちに帰っていただきましたよ。美味しかったです。
帰ってきて、やっぱり、おさんぽってステキだな~って思いました。アテもなく、視界に入ってくるもの聞こえてくるもの、全部を受け入れてぶらぶら。なんだかよくわからないんだけれど、心が潤ってきます。と、そこで初めて自分が疲れていたことに気がつきました。みなさんもたまには、気の向くままにぶらぶらしてみるのもいいかもしれませんよ。
次回のオザワさんぽ、なぜだか突然、海外進出しちゃうかもです!
(おざわ)
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*この連載は、トーキョー学生図鑑と共同で制作しています。
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